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「いま、ここ」とは全く異なる場所で

by SAKI.S

数週間前のことがだいぶ昔に感じられる。結婚式はたしか2週間前だけれど、数ヶ月前のことのようだ(そもそもやったっけ?というレベルの昔)。

最近じゃfacebookやブログで1年前を振り返りましょう、と勝手に提案してくれるので、1年前というのは意外に振り返る機会が多い。

1年前はというと、まだドイツにいた。ドイツに1年留学に行っていたのだ。ちょうど母が訪ねてきて、北欧をまわったあたり。コペンハーゲン、ストックホルム、エストニアのタリン...日が沈まない季節。

どこものんびりしていて、広々していて、ごみごみした東京にいるととても懐かしく感じる。くらくらするくらい、遠くに感じる。

引っ越しが多い人生だったので、たまに、自分がいた場所のことを考える。東京にいながらドレスデンを、ドレスデンにいながら東京を、シカゴにいながら上海を。場所変われば、価値観も文化もまわりにいる人も、当たり前も、時間の使い方も流れるスピードも違う。

今いる場所につかれたら、私はそっと目を閉じて、「今ここ」じゃない場所を思い浮かべる。
ああ、ここじゃなくたって、生きていたんだ、生きられるんだ、と感じながら。

ドイツにいたときに仲良くしていたポーランドの女の子がいて、その子は私と出会ったことが一つのきっかけになって、今日本でインターンをしている。

それだけじゃなく、東京で恋人ができたので、インターンが終わっても帰国せず、日本で職探しまたは大学を探すそうだ。

おこがましいかもしれないけれど、自分がきっかけ(の一つ)で誰かの人生が変わったのかもしれない、と思うと、人との出会いってすごいなあ...とひしひしと実感する(実感をまだうまく言葉で言い表せないので、ボキャ貧になってしまった)。

そんな友人に、「ポーランドには外資系企業が多くて、外国企業とのやりとりが多いから語学力が求められる。日本語も必要とされているから、他の外国語もあれば何かしら仕事があるよ」と、ポーランドに連れて行ってもらったときに言われた。

これを聞いてからというもの私は、何かあったらポーランドに行こう、と思っている。その子の実家にも遊びに行ってよくしてもらったし、いやたったそれだけのことなんだけれど、ポーランドを身近に感じているのだ。

ここじゃないどこかでも、全く違う場所でも生きられるかもしれない。そうやって具体的に思い浮かぶ場所があると、実際行かなくとも、「今ここ」にしがみついている自分の状況が、相対化できて少し気持ちが楽になる。

スタバなどのサードプレイスじゃないけれど、家と学校や職場だけじゃなく、それ以外の場所を持っていると、上手く息継ぎができる。

全てを失ったら、ポーランドに行こう。

あなたの「今ここ」じゃない場所は、どんなところですか?

それでは、また。

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写真は本屋においている、梶井基次郎の『檸檬』。毎年夏に出るかまわぬシリーズの装丁が好きで毎年わくわくしています。

本と出かけて、一緒にいた友人に撮影してもらったんだけれど、黄色い装丁が緑によく映えてお気に入りの一枚。

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自宅でこぢんまりとbooks1016(といろ)を始めました。外国人観光客向けですが、日本の方向けに外国語書籍や海外関連の本も置いています。

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