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映画の脚本力

by SAKI.S

久々に朝早く目覚めてしまった。6時半に起きたよ〜と弟に言うと「普通じゃん」と返される。どうも、弟というのは姉に対してそっけない。

二度寝できそうになかったので、朝から家事をしてジムに行く。私にしては朝から活動的(寝るのが1〜2時かつロングスリーパーなので、朝が遅いのだ)なので、ご褒美と称して久々にカフェでごはんを食べ、さあ仕事をするぞとパソコンを開いた。

ところが、だ。タイピングする指先すら止まるくらい、猛烈な眠気に襲われる。身体中の細胞という細胞が眠りに向かっていっているのを感じる。こんなに眠いのはいつぶりだろう。

結局早々に切り上げて一眠りし、家でするはめになってしまった。ていねいな生活に憧れているので早寝早起きをしたいのだけれど、ロングスリーパーなので寝るのを優先してしまう。三大欲求のなかで一番優先されている睡眠欲。

この間、ディズニー最新作?の『モアナと伝説の海』がアマゾンでレンタルできたので鑑賞。ディズニー映画にはあまり興味がなく、アナ雪が流行っているときも「ディズニーだから流行っているんでしょ?」とうがった見方をしていた(誘われて見にいったけれど)。

そんな私がすすんでディズニーを見るようになったのは、弟がレンタルしていたのでついでに見た『ズートピア』がきっかけ。圧倒的な脚本力で、今まで見たどの映画よりもエンタメとして完成されている...と思ったほどだ。

「夢を追いかけよう」というどストレートな、表向きのメッセージは子どもに伝え、その奥のテーマとして「差別」や「多様性」が描かれる。難しいテーマをあえてさまざまな動物を擬人化した世界観で描くことで、ちゃんとエンタメに仕上がっている。アメリカらしいジョークあり、映像とマッチした音楽あり、主人公の挫折あり、そしてサスペンス要素あり...と、メッセージ性がしっかりしているかつ誰もが楽しめるエンタメ映画に仕上がっている。

特に物語を書いたりイベントの企画をしたりとクリエイティブな職業の人は必須の映画だと思った。アニメで子ども向けだからとあなどってはいけない、痛い目に遭う。

最新作のモアナも、自分らしさというテーマをかかげつつ、女性の社会進出やアメリカの現状を描いたのかな?と思える脚本で、ズートピアとまではいかないものの、ディズニーらしい安定した映画だった。何より、南国の海辺がとても綺麗で、見ているだけで快感である。

そんな安定しかつハイクオリティな脚本をもつ映画を輩出するディズニーをすごいなと思いつつ、でも一方で私は、脚本あるの?と聞きたくなるような、ドラマ性もあんまりない、よくわからない映画が好きだ。

井口奈巳の『犬猫』や『人のセックスを笑うな』、宮崎駿の『風立ちぬ』、ジブリの『レッドタートル』、ヴィム・ベンダースの『都会のアリス』やエリック・ロメールの『四季の物語』...脚本がないと言ったら失礼かもしれないし、そもそも私がわかっていないだけかもしれないが、これらの映画はどちらかというと、見る人を選んでしまうし、「退屈」「何が言いたいのかわからない」と言われがちだ。

そういう意味で、ディズニー映画や邦画だと例えば「おくりびと」のように、計算やセオリー、ロジックが支配的な映画ではない。

それをおもしろいと感じるのは、見る人によって感じ方や捉え方、そこから考えたことが異なるという「自分にとって個人的な作品」になるからであり、「わからない」が残るから、あとあとまで印象に残るから。

「何が言いたいのかわからない」と思っていても、時間が経つにつれて、またはある日他のこととつながって作品の意味合いが変わるかもしれない。もちろん、「わからない」がずっと残る映画だってそれはそれでいい。

脚本がしっかりしていると、監督の意図は何だろうという、謎解きのようになってしまう。正解が前提とされる。それも面白いけれど、でもそれは、「誰にとっても同じエンタメ作品」だ。

「何でこれをつくったのかわからないんですよね」という映画やアート、小説があってもいい。むしろ、わからないこそ表現するんじゃないか。

「よくわからなくてつまらない」「まるで脚本がなっていない」そうやって批判するのは簡単だけれど、そこにだっておもしろさが、「わからない」のなかに、「正解がない」なかに映画など作品の醍醐味があるかもしれない。

そんなことを改めて認識した、ディズニー鑑賞。いや、ディズニーはすごいとしか言いようがないんだけれどね。

それでは、また。

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